概要

Audio Tone Generator - ATG

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「Audio Tone Generator - ATG」は、高精度なリファレンス・オーディオ信号を生成するサウンドジェネレータ・アプリです。

オーディオシステムのテスト、サウンドチューニング、聴力テストなどの基準音源として、幅広い分野で利用することができます。

本アプリで生成される音源信号は、サイン波、スイープ信号、チャープ信号、ホワイトノイズ、ピンクノイズなどのオーディオ・リファレンス信号を生成します。

さらに、ノイズ信号においてオクターブバンドノイズ生成機能により、1/1または1/3オクターブ単位でのバンドノイズを生成することができます。特定の周波数帯域を詳細解析するために活用いただけます。

スイープ信号およびチャープ信号は、周波数範囲および遷移時間をユーザーが指定することが可能です。

最新バージョンで、UIデザインの変更、および、チャープ信号生成機能とプリセット周波数のカスタマイズ機能が追加されました。


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オーディオ機器とスピーカー、リスニング環境や室内音響、聴覚診断などをリアルタイム評価するのに活用できます。 オーディオ・スペクトラム・アナライザーやサウンドレベルメーターなどの外部測定デバイスと組み合わせて利用するのにも最適です。

また、リアルタイム・オーディオアナライザーと組み合わせてご利用いただくことで、あなたのオーディオシステムの周波数特性を簡単に測定することができます。この際、このアプリはピンクノイズの標準信号発生器としてご利用ください。


製品情報

バージョン : 6.0
リリース : 2021年8月26日
サイズ : 0.5 MB
カテゴリ : ユーティリティ、ミュージック
互換性 : iOS 14.3以降が必要。

生成できる音源

本アプリでは次のトーン信号を生成できます。

サイン波
スイープ信号
チャープ信号
ホワイトノイズ
ピンクノイズ (1/fノイズ)
オクターブバンドノイズ (1/1オクターブ、または、1/3オクターブ)

特徴

サイン波信号ジェネレータ(SINE):

 プリセット周波数:63Hz, 125Hz, 250Hz, 500Hz, 1kHz, 2kHz, 4kHz, 8kHz, 16kHz

スイープ信号ジェネレータ(SWEEP):

 サイン波のスイープ(周波数掃引)信号を生成。

 プリセット周波数:20Hz - 20kHz, 200Hz - 4kHz, 1kHz - 8kHz, 220 - 880Hz

 生成時間:10 - 180sec

 一時停止機能

チャープ信号ジェネレータ(CHIRP):

 短時間スイープ信号を線形(リニア)または指数関数での周波数変化で生成。

 設定周波数範囲 : 100Hz - 16kHz

 生成時間:0.1 - 1.0sec

ノイズ信号ジェネレータ(NOISE):

 ノイズタイプ:ホワイトノイズ、ピンクノイズ

 バースト再生 : 1、2,、5、10秒、または、連続再生。

 オクターブバンドノイズ生成機能(Ocatve band noise):1/1、1/3オクターブバンド

生成信号の周波数範囲:20Hz - 21kHz
キーボードによる周波数入力(0.1Hz単位)
プリセット周波数のカスタマイズ設定が可能。
出力ゲインコントロール
チャネルバランスコントロール

アプリケーション

本アプリは、以下のような、様々な応用が可能です。

スピーカー、ヘッドホンなどの性能テスト、エージング
オーディオアンプ、イコライザや他の多くのオーディオ機器のテストとチューニング
音響試験
オーディオシステムの周波数特性評価
サウンドマスキング
リラクゼーション、メディテーション
モスキート音の生成
聴力テスト

トップビュー

トップビューは上部に操作設定エリア、下部にコントロールエリアがあります。コントロールエリアでは、動作モード(Sine/Sweep/Noise/Chirp/Info)、 サウンド再生/停止、再生音量の調整(Volume)、チャネルバランス調整(Balance)、プリセット(Preset)などの基本的な操作をおこなうことができます。 操作設定エリアは選択された動作モードの個別設定をおこなうことができます。

アプリの初期起動時には、製品情報(Info)が表示されますので、利用方法をご確認ください。


動作モード

- Sine:サイン波信号ジェネレータ

- Sweep:スイープ信号ジェネレータ

- Noise:ノイズ信号ジェネレータ

- Chirp:チャープ信号ジェネレータ

- Info:製品情報ビュー


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サイン波(SINE)

サイン波によるトーン信号を生成します。

周波数表示モニターをタップすると、20Hzから21kHzの範囲でキーボード入力することができます。

また、プリセット周波数ボタンをタップすることで、9種類の周波数から再生周波数を設定することができます。プレイボタンをタップすることでトーン信号を生成し、ストップボタンで再生停止します。


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プリセット(Preset)ボタンをタップすると、プリセット周波数を任意に設定することができます。周波数表示モニターに設定したい周波数を入力して、プリセット保存ボタン(Save0 - Save8)をタップすることで、プリセット周波数を設定保存できます。


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スイープ信号(SWEEP)

サイン波によるスイープ(周波数掃引)信号を生成します。

20Hz から 21kHz の周波数範囲で、時間とともに周波数が連続的に遷移するようなサイン波信号を生成します。

周波数表示モニターをタップすると、キーボード入力することができます。下限および上限の周波数を数値設定する必要があります。

また、プリセットボタンをタップすることで、4種類の周波数から設定することができます。

アップスイープ、ダウンスイープを生成できる2種類のプレイボタンがあります。プレイボタンをタップすることでスイープ信号を生成します。デフォルトは60秒です。

再生中には、一時停止(II)ボタンが表示され、タップすると一時停止します。再開したい場合にはプレイボタンを再度タップします。一時停止の状態をリセットしたい場合には、中央の停止ボタン(■)をタップしてください。なお、一時停止中には周波数設定と時間設定の変更はできません。


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プリセット(Preset)ボタンをタップすると、プリセット周波数を任意に設定することができます。周波数表示モニターに設定したい周波数を入力して、プリセット保存ボタン(Save0 - Save3)をタップすることでプリセット周波数を設定保存できます。


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チャープ信号(CHIRP)

チャープ信号はごく短時間のスイープ信号です。本アプリでは 100Hz から 16kHz の周波数範囲で、時間とともに周波数が増加するようなアップ・チャープ信号を生成します。

周波数表示モニターをタップすると、キーボード入力することができます。スタート周波数およびエンド周波数を数値設定する必要があります。

チャープ信号の周波数変化カーブは、線形(Linear)、または、指数関数(Exponential)から選択できます。

チャープ信号の遷移時間(Chirp time)を0.1秒から1秒までの時間範囲で設定できます。

さらに、チャープ信号の生成時間は非常に短いため、スタートボタンをタップしてから信号出力されるまでのディレイ時間(Start delay time)を設けています。ディレイ時間は、3秒から10秒までで設定できます。


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ノイズ(NOISE)

ホワイトノイズ、または、ピンクノイズを生成します。

ノイズ選択ボタンで再生したいノイズ(White /Pink)を選択し、プレイボタンをタップすると、ノイズ生成をおこないます。


ホワイトノイズ(White)

ホワイトノイズは単位周波数帯域(1Hz)に含まれる成分の強さが周波数に無関係に一定の雑音で、白色雑音とも呼ばれます。一定幅の周波数帯域において音響パワーで見たときには、周波数が高くなるにつれて、3dB/oct で高い周波数の方が高くなります。


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ピンクノイズ(Pink)

ピンクノイズはホワイトノイズに -3dB/oct のローパスフィルターを通した雑音です。周波数が高くなるにつれて右下がりの周波数特性になります。一定の周波数帯域ごとのエネルギーが均一になるため、周波数帯域別の音量を評価する目的に適した雑音です。すなわち、どのオクターブの帯域でみても音の大きさが同じ音であるため、音響調整や測定ではピンクノイズがよく使用されます。


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また、バースト信号の生成は、バースト時間(Burst time)設定で、1、2、5、10秒のいずれかを選択することができます。バースト信号のデューティは50%です。


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オクターブバンドノイズ

ノイズ(NOISE)モードにおいて、オクターブバンドノイズの信号生成が可能です。

オクターブバンドノイズは、1/1オクターブまたは1/3オクターブで周波数帯域を取り出したノイズ信号です。オクターブを基準とした一定の周波数帯域の音量を測定評価するために利用できます。

本アプリは、ホワイトノイズおよびピンクノイズをソース信号として、オクターブバンドパス・フィルタを通したノイズ信号(オクターブバンドノイズ)を出力できます。

”1/1 Octave” または "1/3 Octave" ボタンのいづれかをタップし、バンドパスフィルタの中心周波数を選択します。この際、選択可能なバンドパスフィルタの中心周波数は次の通りです。


1/1オクターブバンドのバンドパスフィルタの中心周波数 : 63, 125, 250, 500,1000, 2000, 4000, 8000 Hz
1/3オクターブバンドのバンドパスフィルタの中心周波数 : 50, 63, 80, 100, 125, 160, 200, 250, 320, 400, 500,630, 800, 1000, 1250, 1600, 2000, 2500, 3150, 4000, 5000, 6300, 8000, 10000 Hz

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製品情報 (Info)

”Info”ボタンをタップすることで、製品情報と利用方法を表示します。動作モードに戻る場合には、いづれかのモードボタン(Sine、Sweep、Noise、Chirp)をタップしてください。

なお、アプリの初期起動時には、この製品情報が表示されますので、利用方法をご確認ください。


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リリースノート

version 6.0 バージョンアップ(August 26, 2021)

* チャープ信号生成機能の追加。プリセット周波数のカスタマイズ機能の追加。iOS14.3以降に対応。

version 5.5 バージョンアップ(March 5, 2021)

* 信号出力関連の不具合修正。

version 5.4 バージョンアップ(February 16, 2021)

* 安定性の向上、iOS12.5対応。

version 5.3 バージョンアップ(November 16, 2020)

* 安定性の向上

version 5.2 バージョンアップ(February 28, 2020)

* チャネルバランス調整機能の追加、iOS12.4対応。

version 5.1 バージョンアップ(July 21, 2019)

* 安定性の向上、iOS12.2対応。

version 5.0 バージョンアップ(October 11, 2018)

* UIデザインの変更、Bluetooth対応、iOS12.0対応。

version 4.0 バージョンアップ(April 11, 2018)

* UIデザインの変更、オクターブバンドノイズ生成機能の追加、プリセット周波数の変更、iOS11.3対応。

version 3.4 バージョンアップ(November 29, 2016)
version 3.3 バージョンアップ(March 10, 2016)
version 3.2 バージョンアップ(January 6, 2016)
version 3.1 バージョンアップ(November 22, 2015)
version 3.0 バージョンアップ(November 17, 2015)
version 2.0 バージョンアップ(November 6, 2014)
version 1.0 リリース(April 8, 2014)

注意事項

大音量の連続した高周波信号は、大きすぎると感じていない場合でも、スピーカーやヘッドホンなどを損傷する可能性がありますので、ご注意をお願いいたします。
AirPlayによるデータ伝送はApple社独自の音声データ圧縮による無線通信方式のため、AirPlay接続機器との相性や無線状態によって、ランダムなノイズを発生することがあります。特に高い周波数帯域では発生することがありますので、ご注意ください。
チャープ信号は極めて短い時間のスイープ信号のため、指定範囲の再生周波数を保証するものではありません。
BluetoothやAirPlay等の無線通信で使用する場合、無線環境や通信状態、通信機器等によって再生周波数帯域の制限や出力レベルの低下、不定期なノイズの発生等が起こる可能性があります。無線通信におけるアプリ動作、設定仕様を保証するものではありません。

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