FAQ-A013:オクターブバンドノイズとは?
[回答] オクターブバンドノイズとは、ホワイトノイズやピンクノイズに対してある特定の1オクターブの周波数の帯域幅のエネルギーだけを取り出したノイズ信号のことをいいます。
オクターブバンドノイズは、環境音測定の基準音源、サウンドチューニング、耳鳴り緩和やサウンドマスキングのための音響効果音など、様々な用途にご利用いただけます。
オクターブとはある周波数に対して周波数の比率が2倍になる音程のことです。そして、オクターブバンドとはある周波数を中心として上限と下限の周波数の比率がちょうど1オクターブになる周波数の帯域幅のことをいいます。
このオクターブバンドの中心となる周波数を中心周波数といい、中心周波数foに対する周波数帯域は下限周波数fo/√2から上限周波数fo*√2まで範囲です。たとえば、オクターブバンドの中心周波数は1kHz、2kHz、4kHz、、、のようになります。
上記のようなオクターブバンド特性をもつフィルターで特定のオクターブバンド(特定の周波数帯域)のみを取り出したノイズがオクターブバンドノイズです。このオクターブバンドノイズを使って、ターゲットとなる周波数帯域のみを評価をすることが可能です。
特定周波数バンドのピンクノイズをリアルタイムアナライザーで測定すると、他の周波数バンドの影響を受けないような音響調整やノイズ源の特性をシミュレートすることもできます。
現在、オクターブバンドノイズを生成できる2つのアプリ(「Audio Tone Generator Plus」、「Multi-colored Noise Generator」)を提供しています。
# Audio Tone Generator Plus
下図は、ホワイトノイズをソース信号として、中心周波数(1000Hzおよび4000Hz)で1/1オクターブバンド・ノイズを生成した一例です。
オーディオアナライザーアプリ「Audio Frequency Analyzer」でFFT解析したものです。この測定結果は瞬間観測値ですので、時間平均すればオクターブバンド内でフラットな周波数特性が得られます。