High-Frequency Noise Monitor - 高周波ノイズ解析ツール
「High-Frequency Noise Monitor」は、8kHz以上の高周波帯域に特化した高周波ノイズ解析ツールです。
あなたは日常的に人の耳では聴き取りにくい人工的な高周波ノイズにさらされているかもしれません。本アプリはそのような高周波ノイズをモニターして、その発生状況を調べることができます。
一般に、騒音はその発生源により比較的高い周波数成分を含んでいることがあり、これが高周波ノイズとして分類されます。
例えば、電子機器本体やACアダプタなどの電力変換機器の電力線から高調波ノイズが輻射され、そのパワーレベルによっては周辺機器に影響を与えることがあります。
また、ネズミやイタチなどの害獣を追い払う目的で高周波音を発生させるような装置があります。害獣の種類によって発生させる周波数は様々でセンサーなどを組み込み、音量や周波数を時間変動させるタイプもあります。このような装置が近隣に設置されている場合には、人間とって健康上の悪影響を伴う騒音問題に発展するケースもあるようです。
高周波ノイズは、一定の音量や一定の周波数で発生することはあまりなく、ある周期またはランダムに発生する場合が多く見受けられます。このような高周波ノイズを検出するのは容易ではありません。最新バージョンで、iOS17をサポートすると共に、アプリの安定性を向上させました。
さらに、測定停止直前20秒間のPCMデータを保持して、FFTおよびオクターブバンド解析のスペクトログラムを表示できます。スペクトログラムは、音の周波数スペクトラムの解析結果を縦軸に時間、横軸に周波数、信号の強さを色で表したグラフで、高周波ノイズの発生状況をビジュアルに観測できます。
本アプリをApp StoreTMからダウンロードするには、下記リンクをクリックしてください。AppStoreTM内のダウンロードのページを開きます。
「High-Frequency Noise Monitor」は、つぎのような特長があります。
・リアルタイム計測:最大約180秒で自動停止。
・最大周波数検出、および、パワーレベル表示 (dB単位、20 μPa基準)
・タイムトレース:約10秒間
・周波数帯域:8kHz - 23kHz (最高周波数はiPhone搭載マイク性能に依存)
・ゲイン調整 (Range):3段階 (0dB - 90dB / -10dB - 80dB / -20dB - 70dB)
・測定停止直前20秒間のPCMデータを保存し、スペクトログラム解析をおこないます。
・FFT スペクトログラム解析 (FFT)
・オクターブバンドのスペクトログラム解析 (OCT)
・スペクトグラム表示:縦軸 - 時間 (0 - 20 sec)、横軸 - 周波数 (8000Hz - 23kHz)、カラー表示 (信号強度)
・表示ゲイン切替 (Range):3段階
・再生機能:20秒間
・再生音フィルタ(Filter):8kHzハイパスフィルタを通して中低域音カットして再生できます。
「High-Frequency Noise Monitor」は、次のような様々なシーンで利用することができます。
スペクトログラムは、横軸に時間、縦軸に周波数を表すような2次元の幾何学図形イメージであり、さらに特定時間、特定周波数でのエネルギー強度をピンポイントのカラー情報によって表現します。
本アプリのトレース表示では、縦軸が時間、横軸が周波数(右に行くほど音が高い)、表示カラーが赤色に近いほど音が強いことを表し、音源の時間的な変化、音色、高さ、大きさを同時に読み取ることができます。
本アプリを正常に動作させるためには、以下のiOSシステムに関わる初期設定を必ずおこなう必要があります。
アプリインストール後の初期起動時に、iOSシステムより内蔵マイク・デバイスへのアクセス承認が求められます。この際、内蔵マイクのアクセスを必ず許可にしていただく必要があります。
もし、不許可にされた場合には、プライバシー制限により、マイク入力ができませんので、計測表示等もおこなわれません。見かけ上、アプリが正常動作してないようにみえます。
この場合、iOSの基本設定(「設定」>「プライバシー」>「マイク」)で、このアプリからのアクセスを許可していただくことで、利用可能になります。
スナップショットによる写真データ保存をはじめておこなう時に、iOSシステムより「写真」ライブラリへのアクセス承認が求められます。この際、必ず、「写真」へのアクセスを許可にしていただく必要があります。
もし、不許可にされた場合には、プライバシー制限により、「写真」への画像データ保存ができません。アクセスエラーが表示されます。この場合、iOSの基本設定(「設定」>「プライバシー」>「写真」)で、このアプリからのアクセスを許可していただくことで、利用可能になります。
本アプリは、内蔵マイクを使って集音された音声信号のリアルタイム周波数解析(FFT、タイムトレース)をおこない、および、特定時間のスペクトログラム(FFT、オクターブバンド解析)を表示します。
なお、初回起動時にはINFOビューが表示されます。本アプリの機能説明などが表示されますので、ご確認ください。
本アプリの基本操作としては、次のような手順でおこないます。
Mainモードにおいて、スタートボタンをタップすると、内蔵マイクからの集音したPCMデータに対してリアルタイム周波数解析をおこない、FFTグラフおよびタイムトレースを表示します。
計測終了後に解析ボタン (Analysis) をタップすると、FFTおよびオクターブバンド解析でのスペクトログラム解析処理を実行します。Mainモードでの測定停止の直前20秒間のPCMデータを一時保存されており、そのPCMデータを対象としてスペクトログラム解析をおこないます。
SNAPボタンをタップすることで、MainモードおよびAnalysisモードの解析結果を画像データとして保存できます。
スタートボタンをタップすると計測動作を開始します。内蔵マイクからの集音したPCMデータに対してリアルタイム周波数解析をおこない、FFTグラフおよびタイムトレースを表示します。最大約180秒で自動停止し、ストップボタンをタップすると任意の時点で計測を停止します。
計測中に最大レベルを検出した周波数、および、パワーレベル(dB単位、20 μPa基準)をFFTグラフ上にオレンジ色で表示します。
表示レンジ切り替え(Range)によって、グラフ表示を見やすいように変更することができます。
解析ボタン(Analysis)をタップすると、スペクトログラム解析をおこないます。
FFT、OCTボタンをタップすると、その解析結果を表示できます。各解析結果の表示において、再生ボタンをタップすることで、サウンドデータを再生しながら、音の波形とスペクトログラム解析結果を同時にトレース表示します。現在の再生位置がカーソルで表示されます。
サウンド再生時にフィルタ(Filter)を有効にすると8kHz以下の中低域の音をカットすることができます。
表示レンジ切り替え(Range)によって、信号の表示を見やすいように変更することができます。
FFTによるスペクトログラムを表示します。再生ボタンをタップすることで、音声を再生しながら、解析結果を確認できます。
オクターブバンド解析によるスペクトログラムを表示します。FFTで得られた周波数成分解析データを基に周波数分割したものです。FFTによるものと比べ、周波数帯域がまとめられてコンパクトになるため、より把握しやすいスペクトログラムとなります。再生ボタンをタップすることで、音声を再生しながら、解析結果を確認できます。
スナップショットは、アプリ画像表示を静止画としてキャプチャ保存する機能です。
スナップショットボタンをタップすると、画像表示を「写真」にPNG形式でファイル保存します。タイムスタンプも画像中に付加されます。ファイル名はIMG_xxxx.pngとなります。
なお、初回保存時に、カメラロールへのアクセス許可の確認がiOSシステムより求められます。
INFOボタンをタップすると、製品情報と利用方法が表示されます。初回起動時にもこのビューが表示されます。測定画面に戻るには、Closeボタンをタップしてください。
本アプリに関して、ご感想、ご要望などのレビューをお待ちしています。当社の製品開発の参考にさせていただきます。ご協力をお願い申し上げます。
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